FE22春後問7

FE22春後問7

基本情報技術者試験平成22年度春午後問7


 事業の分析に関する次の記述を読んで,設問 1 ~ 3 に答えよ。


 SWOT 分析は,企業又は組織の強み,弱み,機会及び脅威を分析する手法であり,事業戦略を策定するために利用される。ある地域で食料品の生産及び販売をしている A 社の企画課では,自社の健康飲料事業の戦略を策定するためにこの SWOT 分析を使って,内部環境や外部環境から導かれる課題を考察することにした。


設問1

 A 社の健康飲料事業の強みと弱みに関する次の記述中の [   ] に入れる適切な答えを,解答群の中から選べ。


 企画課の K 氏は,上司から,自社の健康飲料事業の,競合他社と比較した強みと弱みを列挙し,それらを資産に関するものと業務プロセスに関するものとに分類するように指示を受けた。

 K 氏は,A 社の健康飲料事業の強みと弱みについて分析し,表 1 にまとめた。

表 1 A 社の健康飲料事業の強みと弱み

強み[1] 生産業務を効率よく行っていることによって,売上総利益率を業界での上位に保っている。
[2] 知的財産の件数が,業界平均を上回っている。
[3] 就業環境の改善を図るため,従業員満足度に開する調査・分析業務を10年以上継続しており,その結果を業務改善に結び付けるノウハウを蓄積している。
[4] 売れ筋製品で使用している特殊な原料について,1社しかない供給業者との独占購入権を保有している。
弱み[1] 情報システムのアプリケーション開発プロセスの効率が低い。
[2] 顧客の製品ブランドに対する好感度が,競合他社と比較して低い。
[3] 本社スタッフ部門による営業支援が十分ではない。
[4] 物流工程が,周辺環境に配慮したプロセスとなっていない。

 表 1 の強みのうち,業務プロセスに関する記述は,[1] と [3] である。[2] の知的財産の件数や [4] の独占購入植は健康飲料事業のもつ資産に関する強みといえる。しかし,K 氏の分析した強みの [3] については, [ a ] ,上司の指示どおりになっていないので見直す必要がある。弱みのうち,資産に関する記述は, [ b ] である。

a に関する解答群
ア A 社の健康飲料事業の内部で効果を上げているだけで,競合他社と比較すると劣っていることが明らかであり
イ A 社の健康飲料事業の内部で効果を上げているものの,競合他社と比較した強みかどうかは不明確であり
ウ 競合他社と比較した強みであることは間違いないが,A 社の健康飲料事業の内部で効果を上げているかは不明確であり
エ 競合他社と比較した強みであることは間違いないが,A 社の健康飲料事業の内部では明らかに効果を上げておらず
b に関する解答群
ア [1]
イ [2]
ウ [3]
エ [4]
オ [1]と[2]
カ [1]と[3]
キ [1]と[4]
ク [2]と[3]
ケ [2]と[4]
コ [3]と[4]

設問2

 A 社の健康飲料事業の機会と脅威に関する次の記述中の「 ̄T' ̄1に入れる適切な答えを,解答群の中から選べ。


 K 氏は,A 社の健康飲料事業に関する SWOT 分析の機会と脅威を考察するための準備として,A 社の事業地域における健康飲料業界の収益性について分析を行うように上司から指示を受けた。K 氏は,ファイブフォース分析を使って,業界における,売り手の交渉力,買い手の交渉力,新規参入者の脅威,代替製品の脅威及び競争業者間の敵対関係の強さを分析して,業界の収益性や成長性を評価することにした。

 例えば,新規参入者の脅威は,国の規制に守られている場合や,多大な設備投資が必要な業界の場合に低くなる。また,売り手の交渉力は,売り手の提供する製品やサービスが特殊ではなく,買い手が売り手を多数の候補の中から選べる場合に弱くなる。代替製品の脅威は,提供している製品やサービスに代わるものが,ほかにあまりない場合に低くなる。売り手や買い手の交渉力が弱いほど,また新規参入者や代替製品の脅威が低く競争業者間の敵対関係が弱いほど,業界の収益性は高くなりやすいと考えられている。

 K 氏は,A 社の事業地域における健康飲料業界の分析を行って上司に報告した。図は,K 氏と上司が完成させた分析結果である。

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解答群
ア 栄養補助食品などの競合製品が多く
イ 脅威となる競合製品はほとんどなく
ウ 供給業者の少ない固有の包装資材が多く
エ 供給業者の少ない固有の包装資材がなく
オ 消費者の健康意識レベルが高く
カ 消費者の健康意識レベルが低く
キ 特殊な設備が必要であり
ク 特殊な設備が不要であり

設問3

 A 社の健康飲料事業の収益性に関する次の記述中の [  ] に入れる適切な答えを,解答群の中から選べ。


 K 氏は,分析した結果から,A 社の健康飲料事業の収益性は高くなりにくいと考えた。K 氏は,A 社の健康飲料事業を社内のほかの事業と比較するため,表 2 のデータを入手した。


表 2 A 社の各事業の収益性に関するデータ

                     単位百万円

事業売上売上総利益営業利益経常利益
健康飲料事業 90 40 3 1
清涼飲料事業 240 90 10 11
加工食品事業 500 180 25 18


 表 2 から,A 社の健康飲料事業の収益性は, [ f ] ことが分かる。K 氏はこれまでの分析結果から考察した収益性と,表 2 から得た収益性から,A 社の健康飲料事業が単独で収益性を高めることは難しいと考えた。そこで K 氏は,A 社の清涼飲料事業や加工食品事業の強みを健康飲料事業に横展開することが必要ではないかと考え, [ g ] という取組みを考えた。

f に関する解答群
ア 売上総利益率,営業利益率,経常利益率のすべてで最も高い
イ 売上総利益率,営業利益率,経常利益率のすべてで最も低い
ウ 売上総利益率と営業利益率は最も高いが,経常利益率は最も低い
エ 売上総利益率は最も高いが,営業利益率と経常利益率は最も低い
オ 売上総利益率は最も低いが,営業利益率と経常利益率は最も高い
力 営業利益率と経常利益率は最も高いが,売上総利益率は最も低い
キ 営業利益率は最も高いが,売上総利益率と経常利益率は最も低い
ク 経常利益率は最も高いが,売上総利益率と営業利益率は最も低い
g に関する解答群
ア 健康飲料事業から撤退する
イ 健康飲料事業の生産業務を清涼飲料事業や加工食品事業にも応用する
ウ 清涼飲料事業,加工食品事業及び健康飲料事業のそれぞれの強みとなる業務を社外に委託する
エ 清涼飲料事業や加工食品事業の営業ネットワークを健康飲料事業でも利用する


問題掲載者による注意書き

  • 実際の問題文をテキスト化するにあたり,表記の難しい部分を以下のように置き換えている。
    • 丸 1,丸 2 (○の中に数字が入っている)で表記されていた文字は,機種依存文字のため, [1] ,[2] の様に置き換えた。(下線 [1],[2]等)
    • 空欄[ a ][ b ][ c ]等は,実際の問題文中では,四角で囲まれた,a,b,c だったが,[ ]で置き換えた。