AP22春後問10

AP22春後問10

応用情報技術者試験平成22年度春午後問10


 EVM(Earned Value Management)に関する次の記述を読んで,設問 1 ~ 4 に答えよ。


 A 社では,顧客のニーズにきめ細かく対応し,マーケティングを強化するために,CRM(Customer Relationship Management)システムを導入することを決定した。

 CRM システムの構築プロジェクトでは,できるだけ早期の完了を目指し,プロジェクトには A 社のほかに,IT ベンダとして B 社,C 社が参加する。

 構築する CRM システムにはソフトウェアパッケージを用いる。B 社は導入するパッケージのカスタマイズと,開発完了後の操作説明会の実施を担当し,C 社はインフラの構築とハードウェアの納入を担当する。

 作業の進捗は,A 社で定期的に行われる進捗会議において,B 社及び C 社からの報告内容を基に,EVM で管理することにした。

 EVM では,主にPV(計画価値),EV(出来高),AC(実コスト)を用いてプロジェクトの進捗を管理する。PV,EV 及び AC から,次の式で,コストとスケジュールのそれぞれに関する効率指数を算出できる。


 CPI(コスト効率指数)= [ a ] / [ b ]

 SPI(スケジュール効率指数)= [ a ] / [ c ]


 [ a ] はタスクごとの予算に進捗率をかけて算出する。進捗にわずかな遅れが生じた場合も含め,すべてに対応策をとることは効率が悪いので,今回のプロジェクトでは進捗に当初計画比 15 %よりも大きな遅れが認められたタスクがあるときに,計画変などの対応策を検討することにした。


〔プロジェクトの計画〕

 プロジェクトを完了させるために必要なタスクを表 1 に示す。各社について,表 1 のリソース欄に値が入っていないタスクは作業スコープ外である。

 また,表 1 を基に作成したアローダイアグラムを,図に示す。

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 今回のプロジェクトでは,工期を延ばすと開発完了後の操作説明会の白程調整に影響する危険性が高まってしまうので,計画を変する必要がある場合でも,開発の工期はできるだけ延ばさない方針とした。


〔プロジェクトのコントロール〕

 プロジェクト開始から 3 か月の時点で,A 社,B 社,及び C 社から報告された進捗率をもとに,EVM で用いる値を算出し,表 2 を作成した。

 なお,AC は実投入工数を人件費に換算したものであり,B 社,C 社の人月当たりの人件費は,B 社スタッフが 90 万円,C 社スタッフが [ d ] 万円である。

 表 2 中で算出された値から,プロジェクトの計画変などの対策案を検討する必要があると判断できる。

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 プロジェクトの計画変を検討するに当たって,表 2 の内容からは,次のことが分かる。

(1) B 社,C 社のいずれも, [ g ] が小さすぎるタスクは存在しないので,タスク自体の進め方を変える必要はない。
(2) C 社のタスクのうち,進行中のものは,当初のスケジュールと比べて日程に遅れが出ていても, [ h ] 上にはないので,全体のスケジュールに影響を与える状況には至っていない。

 これらを踏まえて,タスク t3,t4 を並行作業で実施できるように調整することにした。それによって,コストが多少増大したとしても,期間内に作業を完了させることができる。


設問1

 本文中の [ a ][ c ] に入れる適切な略号を答えよ。


設問2

 本文中の [ d ][ f ] に入れる適切な数値を答えよ。答えは, [ d ][ f ] は整数で, [ e ] は小数第 3 位を四捨五入して小数第 2 位まで求めよ。


設問3

 タスク t1 ~ t8 について,本文中の下線部のように判断できる理由を,表 2 中で算出された値を根拠として 35 字以内で述べよ。


設問4

 プロジェクトの計画変について,本文中の [ g ][ h ] に入れる適切な字句を答えよ。


問題掲載者による注意書き

  • 実際の問題文中では,[ a ][ b ][ c ]等は,四角で囲まれていたが,テキスト表現をするため,[ ]で置き換えた。